第13章 Happy and Bad Day*
揃えた指先が蜜口へと到達し、複雑な秘裂をそっとすくいあげる────それから緩やかに上下に指先を滑らせる。
ちょうど割れ目の中央に沿っていた一本の指の腹は膣の入口から花芽へとぴったりと沿い、透子の性感帯を実に繊細にかき乱した。
「目を閉じてどうぞそのままで」桜木が優しく囁き、はあ、はあ、と浅い息を繰り返す透子が桜木の肩に顔を落とした。
「あまり自分の性を放っておくのは可哀想ですわ………ここもしっとりと濡れて。 わたくしからのバースデープレゼントは見られましたか?」
「いえ、うっんぅ…っ、そこ…はっ」
襞の表面や花芽、膣の入口を刺激する指の動きはひそやかに遊ぶかのようだった。
花芽の輪郭をなぞり周囲を摘まれただけで、すぐにでも達しそうな予感に透子が反射的に体を固くした。
「まだいけません」
「…はっわ……はあっあ」
そんな彼女のことなどお見通しとばかりに、桜木がやんわり制止を命じる。
軽く唇をかみしめ、こらえようとする透子はもはや女同士だとかそんなものは頭になく、ただ快感にしたがって従順に桜木の言いつけをきいていた。
「前もって、みながめいめいに静様にお渡ししておいたのですが………まだ見られてないのですね」
桜木がなにを言っているのかが分からならなった。
それを理解しようとする思考も奪われ、さっきから膣口へ軽く出し入れを繰り返している何かに気を取られてしまう。
「静様よりは小さめですか。 ああ、誤解のなきよう。 朝に起こして差しあげる時などの健康な男性の反応などで分かるだけですわ」