第7章 閑話 百花繚乱*
切っ先が、透子が指で開き待っている、ぬるみ全体を広げて塗り込んでいく。
すがめた彼の瞳の奥にある情欲が、その刺激と同化し透子の粘膜に走る、官能の中枢を責めていく。
「や、優しく…し……ンんん……っああ…はっ…う」
「こうやって撫でているだけでもそんな可愛らしい声で啼く。 キミを悦ばせたくなる俺の気持ちが分かるか」
ぐぐぐと腰を押してきた昂りの先を、透子の肉の割れ目が呑み込んでいく。
初めから硬過ぎる熱を感じた。
「ふっ、う…ああ……っ! 入っ…あ、あっ!? そこ…は」
「いつも指で触っている、キミのいい所だ。 だがあと数センチ」
剛直がどんどん体内へと埋没していく。
尖りが膣道に抗い、直後に硬い茎が自分を犯していく、その力強さに圧倒された。
いつしか透子は後ろで支えていた手を外し、壁際に腰を引きながら白い喉を晒していた。
「ひっふ、深っ……い…っあう…っ」
反して静の手が透子の腿の付け根をつかみ、それを引き寄せる。
最奥をさらに押される感覚に透子の全身がビクッビクッ、ビクッと数度痙攣した。
「………ようやく全てキミと繋がれた」
「あ、はっあ、そこ、触らな、ああう…やあっ…ああ…」
怯えと焦りが含まれた声は弱々しく震えていた。
汗が滲む透子の額に口付けを落とし、強ばる体を静が包む。
「ン……そうか。 では強くは突かない。 慣らしが必要なら存分に」
透子の顎をあげさせた静が唇を重ねてくる。
表面を撫でるそれが唇から舌先に変わった。
まるで動物がじゃれあうような親愛のこもったやり方に、透子から余分な力が抜けていく。