第7章 閑話 百花繚乱*
薄らと開いた透子の口の隙間に侵入してきた舌先が、自分の舌に触れる。
触れて、それを舐め上げ優しく押し込んでは、また引き寄せる。
ピクと動いた透子の舌を誘うようにすくい、すると透子の方も少しずつ舌を伸ばしていった。
頭の先から、そして繋がっている部分が甘く痺れていく────薄目を開け、互いの心地好さを確認するとどちらともなく、舌を絡め合う。
静が唇や舌を軽く吸うと、透子も彼にそうした。
僅かに流れ込んでくる体液を交わし、動きが変わるたびに────透子の腟道も狭まる。
ごくゆるく、だが間隔の長いストロークが膣道を往復し始める。
「んっ……んっンん」吐息の合間に透子が甘い喘ぎを漏らす。
口付けの間中、長時間その内部に収まっていた剛直は、固く緊張していた膣を柔らかに広げ再び潤みで満たしていた。
「ハア……っ」
「あはあっん……あぁっ…んふっ」
口を離した静が堪らずに快楽を吐き、それが透子の艶声と重なる。