第5章 恋人 - 定義と認識 2*
既にガクガク震えている膝を静が割り、手で抑えた。
「い、入れて………欲し……また、してっ…」
「あまり煽るな………途中までで許せ。 ここで避妊は出来ないから」
そこで指か口を、と透子が言い忘れたのを勘違いしたのか。
静が自らの切っ先を蜜口にズプリと潜り込ませる。
「──ひ……っく────っ!!」
透子の腰を両手で支えあげ、女となって間もない性器を剛直が穿った。
直接扱かれる感触にか、静も小さな呻きを漏らす。
「…イい…っッ…あっ……ひあ、ぁああっ…」
その一瞬で肩さえも地面から離して仰け反り、ビクン、ビクッビクンッ、と魚のように透子の体が跳ねた。
「半分入れただけでか。 随分と覚えのいい………小刻みにうねって俺を離さない。 キミは美しい上にいやらしい」
眉を寄せた静が、しばらくと浅くゆったりとした抽送を続ける。
昂りの膨らみや窪みが膣壁の感じる部分を次々と擦り上げる。
奥へと押し込まれていく。
息付く暇がない。
その瞬間の蓄積は今までになく強烈で、それでいて延々と続く絶頂に悶え恐れ、透子がポロポロと涙をこぼした。
「あっ…やあ………お願、ああっ…中、…動…いてっ…」
透子に余韻の最後まで与えたかったのもある。
だが抜去しようとするたびに亀頭のくびれに秘肉が複雑に絡み、静はなかなか透子を離せなかった。
「さすがに……きついな。 漏れそうだ」
それでもとうとう腟内が完全に弛緩したのを自らに感じ取り、静が息を吐いてそれを抜いた。
「ふ…フフ……モノがキミの愛液で淫靡に光っている。 脱衣場で犯し尽くしたいところだが」
そこで言葉を止め、静が思慮深げに顎に手をあてた。
「は、はぁ………し、静さ…?」