第4章 よん
ベットサイドに、ホットワインを注いだカップをおいて。
いつでも寝られるように、ベットに腰掛けて本を開く。
大切に読まないと。
コナンくんが貸してくれた本を開く。
綺麗な装飾のそれに、色が見えたらもっと美しく感じたのだろうかとそんなことを思う。
刻まれたコナンドイルの文字に、そう言えばコナンくんって彼からお名前もらったのかな…などと、思いを馳せながらその文字を追うごとにどんどんと話にのめり込んでいく。
今まで読んだことがないジャンルだった。
名前は知っていたけど、どんな話か知らなかった。
推理小説なんて私に向いてないって思ってたのに。
その巧妙なトリックに惹かれていく。
…でも、夜に読むもんじゃないな。
夢に出そうだ。
そう思いながら、ページを捲る。
あっという間に読み終わってしまった。
このページだけが、この話だけになり、最終的に後一冊読んだら終わりにするを繰り返し、結局コナンくんに借りた本の半分以上を読んだところで流石に眠気が勝ち、続きは明日読もうと本を片して布団を頭まで被る。
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『、何読んでるの?』
「本」
『それは見ればわかるよ』
「ヒロ、部活行かなくていいの?降谷くん待ってるでしょ」
パタンと本を閉じて顔を上げる。
『そうだけど、本読むのなんて珍しい』
「図書委員になっちゃったからね。せっかくだから読もうと思って」
『へぇ。それで借りたの?』
「うん、なかなか面白いんだね。本って」
『は漫画しか読まないもんね』
クスッと笑ったヒロに、思わずムッとする。
「そんなことない」
まぁ確かに、ヒロや降谷くんに比べたら読書しない方ではあるかもしれないけど…。
『そうだっけ?』
「そう言うなら、ヒロ、おすすめ教えてよ」
『、読めないんじゃない?結構難しいよ』
「馬鹿にしてる」
『だって結構長いし分厚いし、字なんてこんなに小さいし』
「そ、それは慣れたらよむから、もっと手軽なの教えてよ」
『え?うーん、そうだなー…』
顎に手を当てて考えるヒロ。
あの日、ヒロは何を進めてくれたんだっけ。
「ヒロ、何やってるんだ…って、までいる」