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依々恋々-イイレンレン-@Shanks in 現代社長

第17章 臨機応変に柔軟に03 ❦


玄関タイルに座り込んで、やっとの思いで呼吸をしていた🌸は、再び息を詰めた。
おもむろに屈み込んだシャンクスが、右足の足首を掴む。
軽くふくらはぎを支えてオペラシューズを脱がせると左足も同じように脱がされて、シューズは揃えて置かれた。
「きゃあ!」
二の腕を掴まれて立たされると、膝裏に腕をかけてあっという間に抱き上げられた。

驚いて、とっさに彼の首にしがみつくと、至近距離の瞳が笑う。
そのまま彼が玄関からの廊下を歩み、その先で立ち止まった。正面に一つ、すりガラスがはめられた、多分これはリビングダイニングに続く扉がある。
廊下右の内2つには、すぐ隣に照明スイッチがあるところを見るとバスルームとトイレだろうか。奥に折れ戸と押し戸が一つずつある。反対の左側には押し戸が2つで壁の殆どが本棚に埋められていてる。

さて、とすりガラスと玄関の間で、ちょっとクイズでもするか、とシャンクスは🌸を見た。
「クイズ?」この状況で?と訝しむ🌸。
「まあ、余興みたいなもんだ」
いたずらに笑ったシャンクスは、それに、と🌸の耳元に口を寄せる。
「あんなガッチガチじゃこっちが緊張する」
「んぁああっ!」ふ、と息を吹きかけて髪を払い、耳を噛むと、ビクンッと大きく跳ねた🌸の体。

「そうだな、風呂か寝室の場所を当てられたら🌸の勝ちだ」
耳孔をクルリと舌で舐めてやると、面白いくらいに反応が返ってくる。
「あぁあっ、や、めて!」
舌の動きに力が入る体。首に抱きついて密着する。

「間違えたら俺の勝ち。勝った方は、そうだな」
どうしようかな、と考える素振りをして耳を責め立てる。
「んぁ、ね、わ、わかったから、クイズでも何でもするから、今は、やめてっ!んんっおねがいっ!」変になっちゃう、と口走る🌸に笑みを濃くして、どっちにする?と目を合わせて問う。

えっと、何だっけ、と少し酸欠でぼんやりする頭で考える。バスルームか、ベッドルームを当てるように言われているんだった。
えっと、と考えるときの癖で唇を人差し指で叩く。

あ、と何かを見つけてその指で指した。

「あっちが、お風呂、かな」
「ほう、なんでそう思うんだ?」
「え、だってスイッチ、ある」
ん?と振り返ったシャンクスが、🌸の指差す先を見た。
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