依々恋々-イイレンレン-@Shanks in 現代社長
第15章 臨機応変に柔軟に01
「飛行機、一緒だったみたいだな」
「え、あ、そう、みたい?」
まさかこんなにすぐ再会するとは思わなくて、瞬きが増える。
「ひとりか?」
周りを見渡すシャンクスを見上げ、少しうわずった声で応える。
「Dr.フィアンセが、迎えに来たから」
「ああ、例の。」
そう例の、と頷くと、少しおかしそうに笑って首を傾げる。
「随分身軽だな、荷物は?」
「あ、全部、送ったの...」
これだけ、とショルダーバッグのベルトを少し持ち上げて示す。
ふぅん、と手で口元を覆ったシャンクス。
最初の時と同じと思われるスラックスに白のワイシャツはネクタイをしていなくて、上からいくつかのボタンを外している。
通路の照明に照らされた顔に、時折差し込むように動く大型バスのライトが反射する赤い髪が、車の移動で起きる風の動きに揺れる。
それから何も言わないので、ただ、彼を見上げていると、逸らされていた目線がこちらを向いて目が合う。
「このあとの予定は?」
「え?特には、ないです」
家に帰るだけ、と答える。
「あ、途中で夕飯だけ済ませようかと。
荷物は明日届くので」
答えながら、見つめられる目線に耐えきれなくなり、また、目線をそらす。
「🌸」
名前を呼ばれて緊張しながら彼を見上げると、右手首を掴まれてぐいっと引き寄せられた。
「へ、なにっ?」
「ちょっと付き合ってくれるか」
二、三歩だけシャンクスに近づき、驚いて見上げた先の彼はニコニコと笑っていて、胸が強く高鳴った。
「付き合うって...?」
「夜、済ませてないんだ。ちょっと会社に寄るが、ついてこい」
つまり、夕飯を一緒にどうですか?と言うことらしい。
「え、あ、私、結構、旅行で散財しちゃって...あんまり手持ち、ない、です」
ファストフードくらいなら、と言う腕を掴まれたままの🌸の言葉に立ち止まったシャンクス。
見開いた目をパチパチと瞬かせた後、ふはっ、と目を細めて吹き出し、🌸の手を掴んだまま、ケタケタと笑って目尻に涙を浮かべた。