依々恋々-イイレンレン-@Shanks in 現代社長
第11章 燻りだしたのはなんだ
翌日。
なかなか寝付けず、悶々と夜を明かした🌸は、たっぷり7時間眠った🎀と朝食が名物のカフェに来ていた。
パンと紅茶のセットを頼んだ🌸に、一番人気だというモーニングプレートを頼んだ🎀が何かあった?と声をかける。
「眠れなかったの?」「うーん、ちょっと、ね」
大丈夫よ、と微笑んで見せる🌸の顔をじっと見つめる🎀。プレートのリコッタチーズパンケーキをぱくりと食べる。
「そういえば、昨日のシャンクスさん...」
「はいっ?!え、あ、彼、が?どうした?」
「え、わかりやすい」
片付いた皿を少し避けて、オレンジジュースをストローで吸い上げる🎀は、明らかに動揺している🌸を珍しい、と見る。
「何があったか、知りたいな?」
テーブルに肘を付き、指を絡めたところに頬を乗せて、問いかける。
「いや、あの、朝っぱらから人様にお話できるようなものでは...」
「あら、抱かれちゃった?」 と問うと、🌸は項垂れる。
そんな愛らしい顔で、朝から「抱かれちゃった?」とか言わないでほしい、と反らした目線の先に例の指輪を捉えて、(まあ、アレを旦那にしようってくらいだし)と、一人納得する。
一見、純粋無垢そうに見えても🎀はローと長く付き合っているのだ。そりゃそこまであけすけではないが、過去に幾度かそっち系の相談も受けたことがある。両方から。
「え、本当にしちゃったの?」
「してません!断じて。キ、スだけ...」
「別にちゅーしたくらいいいんじゃない」
なにか問題あり?と言う🎀に、情けなく問いかける。
「どんな意味でのキスだったんでしょうかぁ?」
「そんなの、私はどんなキスだったのか知らないし、ましてはシャンクスさんじゃないからわからないわ」
ご尤もでございます、と紅茶のカップを手に取った。
「それが気になって眠れなかったの?」
「まぁ、そんなところです」「彼に聞いてみたら?」
そんな大胆なこと無理っ!と首を振ると、🌸のスマホがメッセージを受信して、ギョッとしてそれ見てしまった。