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依々恋々-イイレンレン-@Shanks in 現代社長

第57章 オーロジャクソンハウス


もうすぐハウスが見えてくる、というところで、道の端に小さな影ふたつが見えた。
あちらも、車に気づいたのか駆け寄ってくる。

「危ねぇなぁ」
即座に速度を落として徐行しながら停車させると、サイドウインドウを開けた。
「おはよう!シャンクス」
「朝から元気だなぁ」
5時には起きてたぞ!とにかっと笑うルフィ。助手席側に回ったウタが、おはよう!と🌸を見上げる。
乗りたい、と後部座席のドアをガチャガチャするルフィを宥め、開けたスペースに車を停める。

「なぁ、シャンクス!俺、船に乗りたい!」
「わかった、わかった」
引っ張るな、と車から降りたシャンクスの腕を引くルフィを窘める。
「シャンクス、今日帰る?明日までいる?」
「今日には帰る。一日くらい、🌸を休ませてやらないと」
同じようにウタは、また来るよね?とその脚にまとわりつく。

「ふふっ」
助手席から降りて笑った🌸に、三人の目線が向く。
どうした、と見てくるシャンクス。
「仲いいなぁって。親子にも年の離れた兄弟みたいにも見えるから」
「じゃあ、🌸は姉ちゃんだな!」
それでぇ、とルフィはしがみつくシャンクスからウタを指差す。
「ウタが妹だ」
「私、ルフィより年上よ?」
ふん、と腕を組むウタは、じゃあねぇ、と人差し指を立てる。
「私と🌸は、マキノさんもいれて三姉妹!ルフィとエースとサボで三兄弟で、シャンクスがお父さん」
「いきなり6人の子持ちか?!」
シャンクスは、顔を背けて肩を震わせている🌸に気づき、口元を隠す手首を握る。

「なに笑ってんだよっ」
「っふっ!ん、だって、ふふっ」
おかしそうに笑う🌸の髪を、笑うな、と乱す。
「エースやサボが兄貴なら、🌸が母親でいいじゃねぇか」
言い出したウタは、えー?と声を上げる。
「じゃあ、シャンクスは再婚で🌸が二人目の奥さん!」
「...なぁ、お前、そういう情報どこから仕入れてくる?」
「本とかドラマとか!」
「ウタ、『愛のステージ』好きだもんな」
土曜の昼下がりにやっている2時間のドラマ枠が好きとは随分大人びている、と🌸は驚いた。

一度、🌸に既婚者疑惑をかけられた覚えのあるシャンクスは、勝手にしろ、と🌸の手を取ってハウスの方へと歩き出した。
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