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依々恋々-イイレンレン-@Shanks in 現代社長

第55章 思わぬ再会


「告白は、お互いにはっきりはしてないかな?」
「え、なんで?じゃあどうやって付き合ったの?」
「えっと、私が鈍かったというか、彼が言葉足らずだったというか...」
なにそれ?と首を傾げるウタ。

「チューする?」「んっふ」
不意をつかれた🌸は、変なところに入りかけた紅茶を無理やり飲み込む。
どうなの?と突然始まった恋バナにウタの瞳は輝く。
自分が12歳の頃はこんなに恋愛に積極的だったろうか、と興味津々のウタに年寄りのようなことを考えてしまう。


「し、ます、よ?」
「シャンクスって、チュー上手?」
「う、ウタちゃん?ここ、あのお客さんとか店員さんとかいるから」

矢継ぎ早の質問に、ちょっとその、と困っていると、シャンクスが戻ってきた。
「どうした?」
なんだか嬉しそうなウタと顔が赤い🌸を見比べ、水の入ったグラスを持つ。
キラキラした瞳のまま、ウタはシャンクスを見た。

「シャンクスはチューが上手かって話してたの」
んぐ、と飲みかけた水が器官の方に流れ、シャンクスは噎せた。
大丈夫?と苦笑いの🌸が差し出すおしぼりで、机に零れた水を拭く。

「なんだ、藪から棒に」「ねぇ、どうなの?」
「...どうなんだ」「そこで私に振るっ⁉」
俺が知るわけ無いだろう、と言われて、目線を彷徨わせる。答えない🌸にウタは耐えきれず、シャンクスに詰め寄った。

「🌸は?🌸はキス、上手?」
ちら、と目線を🌸に向けて、そうだな、と言う。

(何を言うつもりっ⁉)

水を飲み直して、テーブルに腕を置く。
「🌸は、キスされるのがうまい」「んなっ!」
へえ、とわかってるのかわかってないような声を出すウタ。
ニヤリ、と笑うシャンクスを睨む。

「で?🌸はどう思ってるんだ?」
キスの評価、と心底楽しそうにしている顔に、うぐ、と詰まる。
「どうなのっ?」
ウタまで乗っかってきて、あ、う、その、と俯く。


「じょうず、だと、お、もいます...」
そっかぁと足を振るウタ。

「そりゃ良かった」
機嫌良さそうに笑うシャンクスの脚を机の下で突くと、不意に腕を伸ばして、つ、と口の端に触れられて顔が熱くなる。
クリームついてた、といつかと同じように指先を紙ナプキンで拭う姿に、少しキュンとした。
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