依々恋々-イイレンレン-@Shanks in 現代社長
第55章 思わぬ再会
煙草吸ってくる、と席を立ったシャンクス。
残り少ないジュースのストローを咥えながら、ウタは🌸の袖を引いた。
「🌸ちゃんは、シャンクスと、その、恋人同士、なんだよね?」
突然の質問に、パチパチと瞬きをする。
「そ、うだね」
「それって、好き同士ってことだよね?」
そうだよ、と頷く🌸に、もじもじとするウタ。
「す、好き同士ってどんな感じっ!?」
真っ赤になって聞くウタ。
「どんな感じ、って」
勢いに驚く🌸に、畳み掛ける。
「ど、どんなことすの?お付き合いってどんな感じ?どうやって始めたの?告白したのはどっちからっ⁉」
勢いが止まらずに立ち上がるウタに、落ち着こうか?と座るように促す。
「どんなことって、一緒にご飯食べたり、お出かけしたりするよ」
「お出かけってどんなところに?」
んー、と考える。
「ショッピングしたり...図書館に行ったり、映画見たり?」
ふんふん、と頷くウタ。
「私は、彼と一緒にいる時間は、デートだと思ってるかな?おうちデートが多いし」
「『おうちデート』?」
「お家で、お話しながら料理して、二人でそれを食べて、本読んだり映画を見たりして過ごすの」
「それってデート?」「もちろん」
うーん、と悩まし気なウタ。
「好きな人と一緒に、好きなこと、楽しいことをして過ごす時間がデートじゃない?」
「好きな人と、好きなことして、楽しく過ごす...」
繰り返すウタに、うん、と頷く。
「デートがしたいの?」
🌸の質問に、ウタはちょっと辺りを伺って、耳元に口を寄せた。
「はぁ、なるほど」
「シャンクスに言っちゃだめだよ!」
「女の子の秘密ね」
わかった、と言う🌸に、ウタは顔を赤くして座り直す。
「はじめてっだから、どこがいい?って聞かれても、わからなくって」
同級生の男の子に誘われて、どこがいいかわからずに保留中だという。
「まずは行き先を決めるためのデートをしたら?」
え?と見上げるウタ。
「二人でそれぞれ行ってみたいところを持ち寄って、ここが楽しそうとか話し合って決める。その時間だって十分デートだと思うよ?」
🌸がテーブルに腕を置く。
「公園とかに誘ってさ。どこ行こっか?って話ながら遊ぶのもデートだよ」
素敵、と笑う顔を見上げ、ウタは少し頬を染めた。