依々恋々-イイレンレン-@Shanks in 現代社長
第51章 慣れ始めた日常と刺さる記憶
お昼休みに持参の弁当を食べながら携帯を見る。
-会議、飽きた-
顎と腹をペタリとつけてだらけているライオンが11時すぎに送られてきていて、返信する。
-お仕事とはそういうものです-
ファイトッ!とポンポンを振るシマエナガを添えて送ると、即レスで-終わったー!-と返信。
-今から弁当食う-
ワクワク、と目を輝かせているライオンに、召し上がれー、と打ち込んで送信ボタンを押した。
-鳥、🌸に似てるな-
キューン!とハートを撃ち抜かれているシマエナガを添えて送ってきた彼に、買ったんだ、と小さく笑みが溢れる。
-似てる?-
-おう。白くてちっこい感じが-
そう背が低い方ではないが、彼から見れば平均身長の女の子はみんな小さいだろうと思う。
-小さくはないよ?🎀の方が身長低いし-
-なんつうか、サイズ感?-
はてなを浮かべるライオンに、なんのサイズ感?と猜疑感を抱く。
-弁当のきんぴら、うまい-
疑問をぶつけるより先にメッセージが来て、同じ中身の弁当からそれを箸でつまみ上げる。
刻んで入れた唐辛子が少し多い気がする。
-辛くない?-
-俺にはちょうどいい-
そういえば辛味のあるもの好きだったな、と以前作ったキムチチャーハンを好物なのだと嬉しそうに食べていた顔を思い出す。
お昼休みにしばらくやり取りをし、午後からの仕事が面倒だ、と駄々をこねる彼に喝を入れて、自身にも頑張ろっ!と気合を入れる。
午後の業務開始直前に新規メッセージ。
-午後の予定をリスケされた。迎えに行けそうにない-
ごめん、と落ち込むライオン。
-こっちに来れるか?🌸といたい-
お願いしますと、汗をかいて頭を下げるライオン。
相変わらず、どストレートにくるなぁ、とちょっと照れて、OK!と笑うシマエナガを送る。
メッセージで、午後の勤務、行ってきます!と送った携帯をデスクにしまう。
「カウンター、行ってきます!」
🌸の気合の入った声に、天気のいい窓際の執務席でウトウトしてい課長が、えっ!は、はいっ!と慌てて椅子に座り直した。