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依々恋々-イイレンレン-@Shanks in 現代社長

第44章 わたしが愛したあなた


シャンクスのポケットにあったカードキーで部屋に入ると、そこにベックマンはいなかった。
「ごめんなさい、後片付けもしないで」
食器類やゴミもきれいに片付けられた部屋。

「いいんだよ、いつも、頭の部屋で飲む時はベックの仕事なんだ」
寝かしてくる、と担ぎ上げたシャンクスを寝室へ運び込むルゥに、放り投げてやれ、と笑うヤソップ。

「ベックマンさんは?」
「部屋じゃねぇかな?あ、ベックは反対のゾーンの一番奥の部屋。ルゥはその隣。俺はこの隣の部屋な」
ちなみに俺は単身赴任、と左薬指に光るゴールドの指輪を見せる。
「嫁さんと一人息子は田舎にいるんだ」
ダイニングの椅子の一つにヤソップが腰掛けた。

リビングに戻ったルゥが、スーパーの袋を漁っている。
「🌸、腹減ってるだろ」
「あ、そういえば」
朝もまだだし、昨夜もキッチンにはいたものの、まともに夕食を食べなかった。
「リゾットなんかどうだ?」
トマトジュースとアサリの水煮缶を手にするルゥ。
「ルゥの飯は、うまいぞー」
座れよ、とヤソップに向かいの席を進められて腰掛けた。

膝に手を置いて背筋を伸ばして座る🌸に、ヤソップは笑いかけた。
「硬くなるなよ、と言っても、昨日の今日じゃ緊張するか」
「俺とは2つしか変わらないんだ、敬語なんかやめちまえよ」
カシュ、とアサリの缶を開けるルゥに言われて、目を瞬かせる。

「に、二十代で管理職ですかっ」
レッドフォースじゃ珍しくない、とヤソップ。
「そもそもの年齢層が若いしな。幹部だと、ルゥが一番若いんだ。ついで頭、俺が38でベックマンが一番年上の40、だっけ?」
最年長っぽいとは思っていたが、ベックマンがシャンクスより10も年上とは意外だった。

「それでも、皆さん若いんですね」
民間と公職で差はあれど、公務員しか経験のない🌸は、30代でいち部門の長についているというのは驚きであった。40代で組織のNo.2というのもすごい。


「あの、ベックマンさん、についてなんですが...」
おどおどと伺い見る🌸に、ああ、とヤソップは苦笑いした。
「なんていうか、ベックは頭を愛し過ぎなんだよなぁ」
「へっ?」
ぱちぱちと瞬いて、えっと、と口籠る。

「えっとそれは、あの、どう捉えたら...」

ソワソワする🌸に、ヤソップのルゥが同時に吹き出した。
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