依々恋々-イイレンレン-@Shanks in 現代社長
第43章 RED Force
敵襲時の緊張感を煽るメロディ。3発連続で鳴った銃声の後に、ガシャン、というリロードの音。
一瞬BGMが落ち着いた時に、くちゅ、と水音が立ってビクリと肩が跳ねる。
口内を蹂躙していた舌が出され、互いの舌先を繋いだ糸が、ペロ、と下唇に触れたシャンクスの舌先から切れる。
至近距離で見た瞳が冷たく揺れていて、ゾクッとする。
無意識に離れようとした体を、肩に回った腕で引きつけられた。
「ベックと、何話してた」「話は、してないよ」
話は?と不機嫌そうに眉間に皺が寄る。
「片付けを手伝ってくれただけ。何も話してないの」
ふい、と目を逸して、ならいいや、とボソリ言う。
少し思案するような表情でなにかいいかけて開いた口を、ん、と閉じて肩に凭れてくる。
「嫌だった?」
毛流れを整えるように手を差し込んで髪を梳く。
こく、と微かに頷いたのが掌から伝わる。
ギューッと腕に力を込められて、ん、と息が詰まる。
フーっと長く、深く吐き出される息が首にかかって擽ったい。
不意に体を離すと、こん、とシンク台に後頭部を当てて、苦しいような痛むような、複雑に歪んだ表情で髪を耳にかけられる。
「🌸、」
おいで、と広げられた腕の中に収まると、肩口に口元をうずめたシャンクスが、チロ、と舌先で鎖骨を舐める。
「ちょっ、と待って...!」
慌てて体を押し返すが、腕を封じ込められるようにきつく抱きしめられて鼻先でシャツの襟を払い開かれる。
「ダメだって!」
ちぅ、と吸い上げられる感覚に身を捩ると、ニヤ、と見上げる目線がいたずらに笑う。
つう、と濡れた舌先で鎖骨をなぞりながら、シャツを捲り上げて素肌に手を這わせる。
グッと腕を抑え込み、やめて、と小さく懇願する。
「大丈夫だ」「なに、が、」
気づいてない、と先を進めようとする。
「気づいてる、とか、いう問題じゃ、ない」
すこしだけ、と首に吸い付いてくる耳を引っ張った。
「いてっ!」
なにすんだ、と向けられる目線。
「🌸?」
少し強く身体を押すと、トス、と座り込むシャンクス。
「いい加減にしてっ!」
荒らげた🌸の声に、どした?とカウンター越しに見下ろすヤソップ。震える唇を抑え、後ずさってシャンクスから離れる🌸を怪訝そうに見る。
ヤソップに向けていた目線を🌸に向けたシャンクスの表情が、あ、と曇った。
