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依々恋々-イイレンレン-@Shanks in 現代社長

第43章 RED Force


「あっ!ルゥ、それはずりぃ!」
「ずるくねぇ!そういうゲームだろっ」
いつの間にかテーブルに広がる酒とつまみ。
3人の目的は酒盛りだったようで、ラッキー・ルゥの持ち込んだ大きな鞄には菓子、肉を始めとしたつまみ類。
ベックマンがビニール袋からビール、ワイン、瓶酒と取り出して、少し早い時間だがすでに空の瓶と缶が転がる。

壁付けの大型テレビから、賑やかなBGMと時折急ブレーキの音や爆破音がする。
「頭、そっち行くとコースアウトだぞ」
「やっべ!って、バカっ誰だ!爆弾置いたのっ?!」
「「アンタだよ」」
ドカーン、と派手な爆破音が鳴って4分割表示の画面に「YOU LOSE」の文字が流れて、だぁあ!とシャンクスが項垂れた。
「よっし!『海堂』GET!」
1位でゴールして、松竹梅制覇!と小躍りするラッキー・ルゥ。
仕出しの弁当が豪華で有名な料亭を景品に、レースゲームで賭けに興じていたようだ。

主にルゥによって消費されていく酒のつまみ。
クリームチーズとキムチと韓国のりで、「芍薬」の突き出しを再現したものを作る。
「貸せ」
え、と顔を上げるとカウンター越しに手を差し出すベックマン。
「あ、お願いします」と焼いた厚揚げに生姜醤油を添えてカウンターに置く。

「くっそ!リベンジっ」
シャンクスの財布から取り出される一万円札。テレビ前のローテーブルの真ん中に置かれた菓子箱には、「ベット缶」と書かれた紙が貼り付けられている。
「次こそ勝つ!」
煽った缶ビールをぐしゃりと握り潰してコントローラーを構えるシャンクスに、ルゥがフラグだ、とほくそ笑んだ。
「ラッキー・ルゥ、『Charlotte』のホールケーキに引き続き『海堂』の弁当GET」
シャンクスはさっきもヤソップに負けていたので、ベットが都度一万円ならば、だいぶ痛手なのではなかろうか。

ゲームと無縁の生活だった🌸は、目まぐるしく変わる画面に、よく酔わないなぁとか考えながら中身が消費された缶瓶を手に取る。
(カン・ビン分けなきゃかな?)
分別表、と顔を上げた時、ひょいと手にしていた瓶を取り上げられた。
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