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依々恋々-イイレンレン-@Shanks in 現代社長

第37章 幼馴染と腐れ縁。過去の呪縛と君への愛


-今後のためにひとつ。-
-なんだ?-
-何度か同じ状況に立ち会ったが、そのことを🌸は覚えてない。-
ローの言葉に目が瞬く。

-覚えていない?-
-ああ。いつの間にか寝てしまっていた、そういうことになっている。-
-過呼吸の事、自覚してないのか?-
-してない。多分、自己防衛のために無意識に記憶を消してる-
チッ、と舌打ちをすると、🎀が口を開く。

-シャンクスさん、『ナルコレプシー』ってわかる?-
-詳しいことは知らない-
-睡眠障害の一つだ。覚醒中の感情の高ぶりにより、脱力やノンレム睡眠を介さないレム睡眠へ突入してしまって睡眠状態に陥る。🌸の睡眠症状と記憶喪失の本当の原因はトラウマからの自己防衛によるもの。今回で言えばあんたとの「関係性の露見」という部分がトラウマを刺激した-
-ロー君-
その原因を作った本人を前にして配慮のない物言いを🎀が咎めた。
本人は、顔色を変えず、ローを静かに見ている。

-🌸の中で封印されたものが何かしらで刺激されて露見する。過呼吸症状が出る。眠る。その間に過去の記憶と発作期間の記憶が封印される。起きる。トラウマの過去の事は忘れる。もとに戻る。その繰り返し-

-発作の発動原因もその時々で違う。ただ言えるのはすべて人間関係によるもの。今回然りバカとのこと然り、親とのこと然り-
-親との関係が少し特殊らしいな-
-傍から見りゃ、クズ親って感じ-
言い捨てるローに、シャンクスの眉がピクリと跳ね上がる。
-🌸ちゃんから、なにか聞いてる?-
-親に関わることだと、車に乗るといつも置いていかれた、と-
-私の両親から聞いたことなんだけど、高校生の時に妊娠したお母さんは、学校を辞めて🌸ちゃんを産んだ後、早くから働き出した。仕事に行く時、🌸ちゃんをひとり置いていったり、偶に家族3人で出掛けても、車に一人置いていったりとかあったみたいで-

  ✜

あまり良くない予想が的中した。
ハンドルにかけた腕に額を当てて目を閉じる。
まずは、バギーだ。自分の愚行が始まりとはいえ、彼がはっきりと自分たちの仲を把握している。あとは、レイリー、シャクヤク。
自分の関係者で🌸と面識のある人物を浮かべては、今後の対応をシミュレートしていた。
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