• テキストサイズ

依々恋々-イイレンレン-@Shanks in 現代社長

第33章 明かされた秘密


「あの程度の『躱し』で倒れ込んだのがおかしいと思わなかったのか」
「え、いや、シャンクスが強いだけかと...
🎀が心配だったし」
ばぁか、と呆れた目で罵られて、ギュッと抱き寄せられる。
「大方、ホテルか溜まり場に連れ込んで、クスリ使ったキメセクか乱交でもしたかったんだろ」
胸糞悪ぃと吐き捨てたシャンクスのシャツを掴み、私、🎀をそんなヤバいことに...?と震える身を抱いて、🌸のせいじゃない、と額にキスをした。


「今は、その辺のサラリーマンやOLが売人だったり、ヤク中だったりする。昔みたいに、明らかにやばそうな所じゃなくても、その辺の駅のロッカーとかネカフェでやり取りする。じゃあそのブツをどう手に入れてんのかってなると、組織ぐるみで、そういうのを扱うやつらはそんなチンケなやり取りはしない。それこそ、海外マフィアと組んで海路駆使して億単位でやり取りしてるさ。国際運輸のルートを持つところは、そういう裏稼業に手を出してることもある」

正直、見て見ぬふりしてるグレーな同業者もいる、と髪、背中と撫でられる。

「そういう『裏社会』の奴らが『表』に繋がるルートを何重にも介してブツを『表』に出してくるから、『表』でしか動けない日本の警察はそれらを根絶やしにできない」
別次元の話だと思っていた世界が、案外すぐ隣りにあるのだ、と実感して冷えた体を擦り寄せた。


「🌸みたいなのは狙われやすいからな」
まさか、と見上げる。
「お前、『そういうモノ』は例えば、夜の街で遊ぶのに慣れてるミニスカートの姉ちゃんとかホスト崩れのチャラ付いた兄ちゃん辺りが詳しいと思ってるだろ?」
それは偏見、と🌸の前髪をかき上げて、コツン、と額を合わせる。

「主婦や学生、それこそ公務員とか弁護士とか。あえてそういう噂が入りにくい層に流れてってんだ。売人も平均年齢があってじーさんばーさんだって捕まってる」
小遣い稼ぎができるとか言って運び屋させんだよ、と恐ろしい実情を語られ、うぅ、と身体を丸め込むと、強く抱き締めてくれた腕に縋りついた。
/ 290ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp