第4章 告げる
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それからつむぎは杏寿郎との約束通り、男隊士と距離を取って過ごした。
そのお陰もあって、何の問題にも巻き込まれることなく十六になった。
一方、十七になった杏寿郎は遠い地の任務にも駆り出されるようになっていた。
そして、そのせいでつむぎとは一年も会えずにいた。
杏(…!!)
それだけに、今回の共同任務の仲間がつむぎであった事に目を見開いた。
杏「つむぎ!!!」
杏寿郎は大きな声で名を呼び、待ち合わせの林の中で鴉と話していたつむぎに駆け寄った。
するとつむぎもすぐに顔を上げ、目を大きく開いてぱっと花咲く笑顔を浮かべた。
「杏寿郎くん!!わあ…背、伸びたね!」
つむぎはそう言って自身の背の高さを示す手を、杏寿郎の胸にトンッと当てた。
杏「ああ、成長期のようでな!まだまだ伸びるぞ!!」
「羨ましいなあ…私止まっちゃったよ。」
つむぎがそう悔しそうに言うと、その華奢な体を愛おしく思った杏寿郎は優しく頭を撫でた。