第3章 守る決意
相「雷の呼吸、壱ノ型——霹靂一閃!!!」
———ガギッ…ン
相「嘘だろ、おいおい…。」
足と同様、巨漢の鬼の首は固く、相模の刃は全く通らなかった。
相模は眉を顰めながら着地し、鬼から距離を取るとつむぎに視線を寄越す。
相「五十嵐!すまない、また隙を作ってくれ!次は活かす!!」
「は、はいっ!!」
——————
杏(…気配が近い。)
杏「戦闘音はしますか!」
走っていた杏寿郎はそう問うと振り返った。
しかし置いていかれた長谷川はそこに居なかった。
杏「むぅ。」
杏寿郎はそう言うと気配を頼りに進んだ。
すると一陣の風が頬を撫でる。
———『笑わない?……風車の呼吸。』
杏「………………。」
つむぎがそちらにいる気がした杏寿郎はその風を頼りに走った。
そして、とうとう苦戦する四人がいる場所へ着いたのだった。