第3章 守る決意
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綾「無理無理無理無理無理!!無理だって!!!」
八「無理無理言うなよ!!蓬がそろそろ相模さん連れてくるから!!!」
綾「お前ずっとそれ言ってんじゃん!!!」
一方、残る八重草・綾瀬川組は四メートルの巨大な鬼相手に逃げ回っていた。
すると巨漢の鬼はその図体に似合わぬ速度で二人を潰そうと突進してくる。
二人はそれを既の所で避け、つんのめって転んでしまった。
八「は、刃は通らないし、力は強いし…ッ!そんでトドメは俊足かよ!!」
綾「俊足なら俊足らしい体型でいろよ!心の準備っていうものが」
相「無駄口を叩く余裕があるとは、助太刀無用だったか!?」
二人がハッとして声がした方を見ると、駆け付けた相模が再び突進してきた鬼を刃で受け止めた。
それと共に二人の纏う空気が緩む。
「び、微力ながら私も応援に加わります!!」
相模の隣で華奢なつむぎがそう言うと、二人は再び柄を強く握り直した。
八「相模さん、五十嵐!応援感謝します!!」
綾「俺達は後方支援に徹します!!」
相「お前な…、」
そんな事を言っているうちに、距離を取った鬼が再び突進してくる。