第7章 二人切り
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「わあ…さすが柱さま……。」
杏「一人が住む屋敷ではないな!!」
そう言う二人の前に建っているのはこれから二人が住む屋敷だ。
杏寿郎は門戸を開けながらつむぎを笑顔で振り返った。
杏「二人でも広そうだが。」
「うん…。」
今は明け方。
鬼殺隊士が眠りに就く頃だ。
つむぎは顔を赤らめながら視線を逸した。
すると杏寿郎は楽しそうにその顔を覗き込もうとする。
「や、やめ」
杏「蝶屋敷で話している時はそんな反応をしなかったろう。……何か決まりがあるのだろうか。」
その言葉で更に杏寿郎の体格を意識してしまった。
杏寿郎はぶわっと赤くなったつむぎを見て目を見開いた。