第7章 二人切り
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「桜花風乱っ!」
つむぎは鬼の首を斬るとチンッと音を立てて刀を仕舞った。
「……さて。」
そう言いながら見遣ったのは蝶屋敷がある方角だ。
(…………お、怖気づいてる場合じゃない。行くって伝えたんだから早く行かなきゃ。あんまり遅くなったら杏寿郎くん心配して探しに来ちゃうかもしれないし…。)
そう思うとダッと駆け始めた。
「桜!蝶屋敷に行く!ゆっくりでいいよ!」
桜「カァ!」
木々がぐんぐんと後ろへ流れて行く。
"甲" 目前となったつむぎの速度はかざみの全盛期を上回っていた。
力はお世辞にも強いとは言えなかったが、速さが増せばそれだけ多く斬りつけられるようになる。
それ故に攻撃力もそれなりに上がっていた。