第7章 二人切り
(えっと…、)
手紙には予想通り、屋敷の手配が整ったという内容が書かれていた。
そして——、
(完治…か。やっぱり回復が早い……。)
「要、手紙は届けなくていいや。代わりに今夜、蝶屋敷に会いに行くって伝えて。」
要「ワカッタ!」
そう元気良く言うと要はバサッと羽音を立てて飛び立っていった。
(いよいよ…二人っきり……。)
会える時間がなかった為、大人の男版杏寿郎への免疫など当然まだ出来ていない。
(…………ちゃんと生活できるかな…。)
そう思うのに楽しみで仕方がない。
つむぎは要が飛んでいった方を見つめながら、じんわりと汗ばむ拳を強く握ったのだった。