第7章 二人切り
———そして、二週間が経った。
(本当に二週間で外出許可出ちゃった…。)
「いらっしゃいませ。」
五十嵐家の玄関先にて、つむぎはそう言いながら杏寿郎を見上げた。
そして、ビクッと体を揺らしてから固まった。
つむぎと杏寿郎が前回会ったのは共同任務があった二年前だ。
そして、今回、杏寿郎は殆どの時間を寝て過ごしていた。
(…………背、またすごい伸びてる…。)
つまり、つむぎは杏寿郎の背がとても高くなっている事にようやく気が付いたのだ。
それと共に耳まで赤くなる。
杏「つむぎ?」
「へぁ、」
杏寿郎はどこがつむぎの琴線に触れたのか分からずに首を傾げた。
そしてそのままつむぎの顔を覗き込む。