第7章 二人切り
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か「…それで………、杏寿郎くんは、元気なのか。」
「………はい。」
居間に呼ばれて来てみれば、両親が何とも言えぬ顔をして待っていた。
何と言っても色恋より鍛錬が好きな娘がとんでもない男とくっついていたからだ。
「すごい怪我だったけど、呼吸の精度がケタ違いで…、治りも異常に早かったです。あと二週間もしたら外出許可は下りるかと…。」
か「そうか…。それで………お前は、その…やっぱり、」
都「それは杏寿郎さんから聞きましょう。」
静かに聞いていた母の都世子はそう諌めるように口を出した。
都世子はかざみと違って落ち着いていた。
そんな都世子につむぎは縋るような視線を送る。
(お母様なら同棲のことも動じずに聞いてくれるかも…。)
そんな視線に母親は首を傾げたのだった。