第7章 二人切り
———『兄と同じように柱を目指し十二鬼月と戦って欲しくない、今のままで十分凄いだろう。』
そう言い聞かせるように言う言葉は純粋な褒め言葉ではない。
つむぎはそれをよく分かっていた。
か「……とにかく上がりなさい。睡眠は取ってきたのか。」
かざみは全く喜ばない娘を見て困ったように眉尻を下げた。
つむぎは屋敷に入りながらこくりと頷く。
「きょう、」
『杏寿郎くんと取ってきた。』と言いそうになって口を手で覆った。
(さすがに…さすがにまずい!!)
か「今日?」
「きょ、今日から任務につきたいから!!」
急いでそう答えるとかざみは再び呆れたように息を吐いた。