第7章 二人切り
し「つむぎさん。ご自分が何をされたか分かっていますか。」
「…わ、分かってます…。でもしのぶさんがお薬を持ってるから大丈夫って……。」
その言葉を聞いたしのぶの額に青筋が浮かぶ。
杏寿郎はその様子を見て冷や汗を垂らした。
杏「利用してしまってすまない。だが…子が出来ても責任を取るつもりで抱いた。」
し「つむぎさんも煉󠄁獄さんの考えに同意したんですよね?母親になり、お腹を痛めて産むのはつむぎさんなのですから。当然、ですよね。」
杏「……いや!つむぎの気持ちを無視して出した!!」
し「知ってます。今さっきつむぎさんから聞きました。」
しのぶはそう言うと呆れたように息を吐く。
し「つむぎさんの為に薬は処方します。ですがこれが最初で最後ですよ。床も私が拭いておきます。お二人共怪我人ですので。ベッドは空いてるものを使って下さい。お風呂も自由に使って結構です。では。」
しのぶはそう一気に言い終えるとスッと立ち上がった。