第6章 ※やり直し
杏「つむぎ。目を合わせてくれ。」
「………何で…?」
杏寿郎は瞳を見たくてそう問うつむぎの瞼に口付けを落とす。
杏「愛し合いたい。体だけを重ねるのではなく、きちんと目を合わせて俺を愛していると伝えて欲しい。」
先程まで意地悪だった杏寿郎がそんな甘い事を言うと、そのギャップをずるく思ったつむぎは口を尖らせながら瞼を上げた。
「……………………………………。」
見つめる先の杏寿郎は目を少し見開いてつむぎの表情を見つめていた。
杏「その顔はどうした。俺はまたおかしな事を言っただろうか。」
「言ってない。だからずるいの。」
杏「心当たりが無い。何故ずるいんだ。言ってくれれば直すので」
「いいの!」
つむぎはそう言って会話を終わらせると杏寿郎の首に腕を回して頭を引き寄せ、自身から口付けた。
するとつむぎの中にある昂りがビクッと震える。