第6章 ※やり直し
杏「何だ、もう良いのか。つまらんな。」
そう言う杏寿郎は愉しそうだ。
大人しくなったらなったで他の楽しみ方があるからだ。
杏「先程は奥に善がっていたな。果てるまで随分と早かった。今度は気を飛ばすまで突いてやろうか。」
そうわざと意地の悪いことを言ってつむぎの顔を覗き込む。
つむぎは赤い顔で悔しそうに眉を寄せながら杏寿郎を睨んでいた。
その屈しない様子を見て杏寿郎が笑んだまま目を細める。
杏「……吠えなくても十分だ。つむぎ、君は言葉を飲んで必死に我慢したのだろうが、結局は俺を満足させたぞ。」
そう言うと動揺したつむぎに優しく口付ける。
すると怒ったつむぎは顔を背け、腕で口をガードした。