第6章 ※やり直し
「杏寿郎くんだいきらい!!やめてってば!やめてよ!おかしいの、ねえ、ね…ッ」
つむぎの顔が強気なものから段々と泣きそうな顔に変わっていく。
それを見て杏寿郎はぞくぞくとした。
杏「つむぎ。」
杏寿郎は泣きながら甘い声を出し続けるつむぎに低い声を出した。
その瞳が男の欲に染まる。
そして形の良い口を開いた。
杏「イけ。」
想像もしていなかった命令と共に頭が強く痺れる。
「やらっ、や、やぁッあ゙ぁッッ」
軽く痙攣したつむぎの体は一気に弛緩した。
杏「……………………………………。」
一部始終を余すことなく見ていた杏寿郎の鼻からつーっと血が出てくる。
「……………………………へんたい…。」
杏寿郎はつむぎの言葉にハッとすると慌てて手の甲で鼻血を拭った。
杏「見苦しいものを見せてすまない!!」
「謝るところ、そこじゃないよ。」
つむぎはそう言いながら再び枕を握り、ぼすんと軽く杏寿郎の顔を叩いた。