• テキストサイズ

炎環に舞う【煉󠄁獄さん/救済】

第4章 告げる





「…杏…寿郎くん…。」




そして戸惑うつむぎの赤い頬を確かめるように撫でる。




杏「嫌か。」




短く、そしてストレートに訊かれると、つむぎは目を泳がせた後ぎこちなく首を横に振った。




杏「……………。」




そんな反応をされれば辛抱堪らない。

杏寿郎は熱い息が整わないうちに再びつむぎの口を塞いだ。


そしてつむぎの舌に自身のそれを絡ませる。


つむぎは涙が滲んだ目を閉じ、杏寿郎の胸に置いた手で隊服をぎゅっと掴んだ。




(うそみたい…。びっくりが強すぎて嬉しいのかなんなのかもよく分からない…。でも、)




そう思いながら薄く目を開く。

杏寿郎の舌は熱く、まるで杏寿郎の想いを表しているかのようだった。




(……でも、杏寿郎くんより私を一番に思ってくれる人は…きっと、いないんだろうな…。)




そう思うと、つむぎは杏寿郎の少し重めな愛を受け入れたのだった。





/ 303ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp