第1章 始まり
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四人は玉鋼を選ぶと一緒に下山し始めた。
杏「俺は煉󠄁獄杏寿郎、十五歳だ!好きに呼んでくれ!」
「じゃあ、煉󠄁獄くんで。私は五十嵐つむぎ、十四歳。私も何て呼ばれてもいいよ。」
律「俺は柳田律、十五歳だ。下の名前でいいよ。」
知「私、佐倉知世子。同じく十五歳。私も何でもいいよー。」
「ありがとう。律くん、知世子ちゃん。」
そう微笑み返したつむぎは、杏寿郎が少し微妙な笑みを浮かべている事に気が付いた。
(そう言えば煉獄くんは二人に敬語使われてたな。命の恩人だからだろうけど…。)
「それはそうと、刀が出来上がるの楽しみだね。私の何色になるかな…。」
律「え?色…?」
つむぎの呟きに律と杏寿郎が首を傾げる。
すると知世子がにこりと微笑んだ。
知「体に合ってる呼吸によって色が変わるんだよ!私達は水色なんじゃないかな?」
律「へえ!」
そう納得した律の代わりに、今度は杏寿郎が口を開く。