第4章 暗転
警戒アラートが鳴り響く……真っ先にその場へ到着した僕は全身から血の気が引く感覚に包まれた……アラームの原因…… は高専の呪術師登録を抹消されている……今は秘匿死刑の掛かった人物……それが高専の結界を破ればこうなるのはおかしくない……だけど、破ったのはじゃなくて………。
『……煩い……誰か居ないのか……』
そこに居たのは蒼い炎に包まれた神獣…… の呼び出す使い………アイツがいるということは彼女の身に何かが起きた……真希を背に乗せてる時点で真希を護るためだったんだろう……じゃあ、彼女は今どこに……?
「シヴァッ!!!何があったッ!!?はッ!!?」
『五条のボンか……悟、この子は任せる…… が護ろうとした子だ……』
「はどうした??説明して!!」
『……このアラーム、は“関係者”では無いのだな……だから俺はここが嫌いなんだ……』
「シヴァッ!!答えろ!!」
シヴァが高専・呪術師が嫌いなのは知っている…… やチヨさんが虐げられてたのを見て来たからな……オレは真希を受け取ると駆けつけて来た硝子と学長に預けてシヴァの前へと向かい、らしくもなく声を荒げた……。
『……傑だ……』
「ッ!!?」
『他にも居たが…… が出れない帳が張られ、その子を逃す代わりに殆どの呪力を注ぎ込んで帳を破った……恐らく、今は傑の手中だろう……俺は戻る……少しでもに呪力を戻す……』
「……オレも直ぐにそこへ向かう………」
シヴァの言葉に耳を疑った……傑がに接触した?落ち着け……傑がを殺すとは考えられない……クソッ!補助監督なんて許すんじゃなかった……全部オレのせいだッ!!
「学長、伊地知に僕のスマホの位置情報から追うように伝えて!」
「悟、一人で行くつもりか!?」
「待ってたら手遅れ、足手まといはいらないよ」
僕は学長に任務の詳細を聞き、伊地知を送るように伝えると手を合わせ、が居た場所へと移動した……どうか、無事でいて……。