第4章 暗転
傑を相手にするなら全力でいかないとこっちがヤられる……呪力を研ぎ澄ませ、右手に蒼い炎を纏った炎の剣を握ると背後より妙な呪力を含んだ縄に襲われ、刀で塞ぐも呪力を乱され、炎が揺らぎ同時に傑からの攻撃に備えるもの、一歩退いた傑の姿に驚きを隠せず目を見開いた……。
「……なんで……?」
「ククッ、不思議は無いよ?考えて見てよ?あの猿をが張った帳の外に極薄で作ってるんだよ?それなりの制約はあるさ?
“帳が上がるまで、 への攻撃は出来ない”
ってね?」
「くっ………」
「ソウ、ダカラ、オマエのアイテはこのオレ!!」
傑……本気で……しかもこの外国人、この前のッ!!あのオカマよりかは強いと思ってたけど、こんな変な道具を使うなんて厄介だな……火炎性があれば、さっき受けた時に燃え広がってるのに……くそっ…久しぶりの対峙で厄介な人たちに絡まれるとは……。
「だから、変な日本語使うな、ボビー!カタコト過ぎ」
「ッ!?ボビーってダレ!?」
「あっははははっ!!変わらないね、!!悟と考えそうな事が一緒過ぎて笑えるよ!!ま、理解は出来るけど!」
「オイッ!ゲトウっ!!オマエまでッ!!ウォウッ!!」
「悪いけど、時間が無いんだ……あの子は出来る子だからね、数が多かろうが直ぐに祓っちゃうからね?」
傑が攻撃出来ない間にボビーは片付けないと……余裕の笑みを浮かべて笑う傑を横目に攻撃に移ると変な呪力で攻撃が乱されながらも、打撃と炎剣を組み合わせ徐々に追い詰めた……。
「クッ!!ッ!!コイツ、強ッウグァッ!!」
「加減しないって言ったろ!!」
「クックックッ……やるね?前より弱くなってると思ってたよ?」
「ただで眠ってた訳じゃない……終わりだ……ッ?めんどくさいなぁ……逃げるなよ、ボビー!」
「オ、オイッ!!ゲトウッ!!このままじゃ、ヤラ……っ!!」
「ミゲル、ありがとう……時間の様だよ?」
「ッ!!?ぅぐっ!!?」
物凄く冷静な私が居る……逃げるボビーを追い詰め、トドメを刺そうとした瞬間、右肩を掴まれ、気が付いた時には後方へ投げられ背を壁に激突し、背に感じる痛みに一瞬息が止まり男の横に立つ傑の姿に驚きを隠さず目を見開いた……。