第4章 暗転
やっと帰れる……二日もかかるなんて海外は行きたく無いね!帰国中の飛行機の中でから信じられない連絡が入った……真希の補助監督として任務に行くって?!ま、問題ないか……帰ると同じくらいに僕も帰れるな!
「“くれぐれも無茶しないように!”」
「“はーい”」
くくくっ、帰ったら一杯キスして、一緒にお風呂はいって、ぐふふっ!俺、完全に変態の妄想モードに入ってるね……ま、、初めてだろうし、今日は寝かせてあげないよー!
「ね、先生……真希の等級って実際は二級相当でしょ?何で四級のまんまなの?」
「あー……それは……」
「……禅院家が全力で嫌がらせしてるわけね?サイテー……」
「う、うむ……」
「……ところでさ、もし私が呪術師に戻るって言ったら……等級ってどうなる?」
「ッ!!?………それは昔のままだ……そうそう、呪術のランクは変わらん……ブランクがあってもな?」
「……そっか……じゃあー、行ってくる〜!あっ!!もしもで聞いただけだから!じゃーねー!」
何となく、自分の等級について気になった……悟と付き合って行くなら……いつかは通らないといけない道……呪術師として、傑を連れ戻す道もあるはず……先生が驚いた顔をしたけど、今すぐじゃ無いから……満面の笑みを浮かべて手を振り、真希と合流して廃ビルへと向かった……。
「うわぁ〜……ウジャウジャ居るね〜……」
「ふん、所詮は低級、ただ群れてるだけだろ?」
「真希、分かってると思うけど油断は禁物……ヤバいと思ったら出ておいで!中からは出入り自由、祓い終わったら解けるから!」
「あぁ、分かってる!さんと修行したんだ!安心して見といてよ!」
「ふふっ、行ってらっしゃーい!
『闇より出て闇より黒く、その穢れを禊ぎ祓え……』
ッ!!!?…なんで……帳…が……ッ?!?」
真希を送り出して帳を下ろした瞬間、同時に帳が降りた……しかも私の帳より先に……真希が危ないッ!!こんな事出来るのは……同じ特級……まさか……!?私の帳の外側に張られた物を壊そうと手を伸ばした瞬間弾かれ私自身を拒否する制限が入っている事に怒りを覚えた……。