第4章 暗転
がわざわざ見本になるなんて、珍しいな……にしても、相変わらずのキレの良さ……そもそも刀使いなのに、呪具全般に得意だからね?だけど、ちょっとカッコつけさせて貰うよ?
「すげぇ……まるで呪具がさんと一体化して手足のようだ……」
「悟、そろそろ私の役目は終わりで良いんじゃない?」
「んー、僕的にはもう少しお願いしたいけどね?ま、僕に一発でも入れれたら考え直しても良いよ?」
「ふーん、じゃ、後悔しないで……ッ!?ッよ?」
「クククッ、これで僕の…ッ!?」
薙刀の欠点……一定の距離から攻撃出来るが相手に逆を突かれたら最後……一気に距離を詰められて攻撃される……僕は薙刀の柄を掴み惹き寄せるとはバランスを崩し、攻撃を受ける手前……勝利を確信し、笑みを向けた瞬間、鈍く割れる音が響き、惹き寄せた反動で一歩後退した……うそ、柄の部分……折ったの?
「ふふっ、ざーんねん!!分かった?長刀じゃバランス崩したら終わり……次の一手の為にも短刀が欲しいの……ま、ダメな時は即席で作るしかないけどね?」
「………相変わらず、やる事が派手だね、……」
「悟、これで私の……ッ!!?ヤバっ!!?コレ……」
「あーあ……正道に怒られるぞー?」
「しゃけ……」
「……さん……それ、特級呪具……」
「…………」
「ブハッ!!やっちゃったね、〜?コレ、直すの大変だよ〜って、ん?」
「……悟くんに任せるね?じゃ、みんな!先生来たから私はコレで!」
「オーケー、任せといて〜っ!、ありがとう……なんて言うわけないでしょ!僕、やだよ!学長に怒られるの!」
「うっ……悟なら怒られ慣れてるでしょ?」
「そーゆー問題じゃないから!はい、じゃあ、皆んな、今から自習ね〜!僕らは夜蛾学長のところに行ってくるからー!」
やっちゃった……すっかり教える側に立っちゃった……折れた薙刀を揃えて悟に渡したけど、その場を逃げる事は叶わず首根っこを掴まれ、憐れみの表情を浮かべる真希達の横を悟に引き摺られながら学長の前に連れて行かれ数時間にも及ぶ説教を喰らうハメになった……。