第4章 暗転
がここに来て自然に笑う回数が増えた気がする……アイツらの相手をして、徐々に打ち解けてる証拠だろうね?僕は任務から戻り教室の一室から稽古をしているを見つめた……僕にもあーやって笑ってくれたら良いのに……。
「……さて、少しお嬢様のご機嫌を取りに行きますか!」
あの日以降、僕とに進展はない……と言うより完全に避けられてる気がする……もちろん、チューなんてさせてくれないし……夜寝る時に僕がベッドに侵入するのずーっと抵抗してたけど、毎日してれば諦めてくれたんだよね!進展はそれだけ。。。
「ッくそっ!!呪具まで使ってんのになんで!?」
「んー、真希、その呪具と私の相性、めちゃくちゃ悪いって事、気付いてる?」
「は?」
「ほら、薙刀のような長い呪具は中型、多量の呪霊や相手には効果的だけど、私の様に小物相手には、すぐに懐に入られて……」
「ッっ!?」
「顎に掌拳喰らってお終い……」
今日最後の組み手相手……真希は薙刀を使うのを得意としてる……呪力が無いから仕方がないんだろうけど、フィジカルギフテッドまでは行かない……でも、体術と呪具扱いもトップクラス……四級ってのが可笑しいくらい……普通なら二級か準一級レベルでもおかしくない……まぁ、禅院が邪魔してるんだろーね?
「ッ……参った……」
「真希は呪力が無いってコトがネックになって、呪具頼りになる傾向があるね?だけど、体術だけで見ても棘やパンダと同格……男の子に負けないだけの力があるんだからもっと自信持ったら良いよ?」
「……ああ……頭では分かってても……」
「………出来るかどうかは分かんないけど、例えば、薙刀と短刀……まぁ、屠坐魔位の短刀も誰相手でも使えるくらいになりな?」
「え?屠坐魔……短刀は苦手だな……」
「薙刀貸して……悟、いるんでしょ?ちょっとだけ相手になって……真希、呪力は唯の道具じゃない……自分の手足のように使わなきゃ、呪具が泣くよ?」
珍しくからの呼び出し……そりゃ、答えなきゃダメでしょ!真希から薙刀を受けとったのと同時に背後に入ると迷わず切っ先を向けられ、そのまま距離を保ちながら向かい合うと久しぶりに懐かしい笑みが見れて僕も自然と笑みを浮かべた。