第4章 暗転
悟の下ネタにエルボを入れ、無性に喜ぶ真希たちに頭を痛めた……喜んでる三人には悪いけど、私は嬉しく無い……下手したら、この子達を巻き込む可能性があるから……。
「ッやったー!!さん、よろしくお願いします!!」
「いや、っちょっ!!私はまだ……ッ!」
「三人とも!ほーんの少しだけ成長したね!一週間、鬼ごっこしただけでチームワーク、体幹、作戦の力がアップしてる!!のお陰だね?」
「は?」
「フフン!僕がただ、鬼ごっこさせただけだと思ってた?ま、約束は約束!体術だけでも見てあげてよ?、僕たちの中でセンスはナンバーワンだったからね!」
「………」
センスがあった?嘘つかないでよ……私はずっと二人に負け続けてたのに?悟の言葉に内心苛つきながらも怒ったら負け……どうせ口じゃ負ける……いや、口でもか……なら条件付けて適当にするしか無い……。
「……ちっ……1日、3時間……但し、悟が学内にいる時、休暇日は対象外……」
「ッ酷い!!僕、休みないじゃん!!」
「それ、私も同じ……呪術師でも無いのに!じゃ、今日は後よろしく〜……」
あぁ、最悪……すぐに硝子の所へ向かい、この出来事を話すと豪快に笑い飛ばされ、諦めろと論された……そうして、翌日より三時間の体術授業が始まった……。
「てかさ、パンダ、お前は夜蛾先生に鍛えられてるでしょ?ゴリマッチョ攻撃!」
「んー、まぁなぁー?それでも正道には敵わんし、正道とも五分五分位だろ?」
「ゴリ先生と一緒にすんな!五分な訳ないでしょっ!!」
「ッ、うおー!!?」
「パンダ、体格の大きさに任せ過ぎてもっと相手の核を見て?そこを見誤るから簡単に投げ飛ばされんの!」
各々と一対一で組み手をとり、一度も攻撃を喰らわないまま三人を投げ続け、それぞれの弱点を伝えてはを繰り返した……少しずつ、三人とも動きに無駄が無くなってる……流石、悟の教え子たち…覚えが早いな?いや、普段から放置され過ぎてんのかもね……。