第3章 選択
どれだけ時間が経ったんだろう……このまま、全ての中から私が消えればいいのに……このまま、悟に愛される夢の中に……居れたら良いのに……悟……ずっと好きだった……ずっと、ずっと好きだから……って呼ばないで……お願い……。
「ッ……ハッ……ッァ……」
「…………ごめん……お前が傑が好きなのは知ってる……それでも、俺はが好きなんだ……少しで良いから……僕の事、気にしてよ……」
「………ッ………私の気持ちも……知らないで……ッ……サ……トル……ずるいよ……どうして……私の心を乱すのよ……ッ……」
「ッ……ごめん、強引過ぎた……ごめん、……泣かないで……ホントにごめん……」
「ッ……謝るくらいなら……助けないでよ……謝るくらいなら……私に構わないでよッ!!……そんなに……辛い顔……しないでよ……私は……悟にそんな顔して欲しく無いのッ!!だから……ッ!」
もう、訳がわからない……悟が辛そうな顔してる……私が泣いてるから?私が傑が好きだと勘違いしてるから?私が悟に関わりたくなかった理由……私のせいで悟が辛い想いをするから……今も昔も……。
「……だから、僕から離れて傑のところに行く?力が戻ったなら、傑は___」
「なんでそうなるの……?傑は大切な仲間だよッ!!私は……ッ私は傑にこっちに戻って欲しいだけッ!!」
「………」
「……ごめ………ごめん、全部忘れて……暫く一人にして……」
…ダメ……これ以上、一緒にいたら……気持ちを隠せない……違う……もう、隠せてない……ッ……悟が拘束してた手を離してくれたから……消えたいと気配を消して逃げようとしたのに……六眼の前では悪あがき……すぐに背後より抱き締められる形で捕まった……。
「………自惚れかも知れないけどさ……もしかして、、僕の事、気にしてくれてる?僕の事、好きって解釈して良いのかな?」
「ッ……!?」
悟の声が温もりが私を包み込んで、この気持ちを隠しきれない……悟には敵わない……逢いたくなかった……大好きなのに……逢うと心が揺らぐって解ってたから……悟……好きだよ……ずっと前から……ずっと……。