第2章 高専
背に走る痛みに蹴り飛ばされ岩壁に背をぶつけた事を理解した……呪力で強化するの遅れた……呪詛んちょか……?堀部に仲間がいたっておかしくない……完全に油断した……。
「ゲホッ……お前ら……何者だ……?」
『あら、ヤダ……この子、可愛いじゃない!仲間になったら、華が増えるわね、ミゲル?』
『フン、オレは興味ナイ……アイツがコイツの実力、見てコイと言うカラキタだけだ!』
『まぁ、アナタのそのムチを受けて、五体満足・口が聞けるって中々じゃない?流石は元・特級……』
なんだ、コイツら……大型のオカマと外国人??ボビーみたい……って違う……何でコイツら私が“特級”だったことを知ってるの……高専関係者か?
「ゲホッ…ゲホッ……ちょっと、大の大人の男が二人で大人気ないんじゃない…?誰だ?高専関係者…もしくは呪詛師?」
「そーね、ワタシ達は高専の関係者じゃない……けど、仲間は元……」
「オイ、もうイイ……オマエ、オレたちとコイ……来ナイなら、コロスだけだ」
待って……コイツら……確か……傑の仲間……何で、まだ“百鬼夜行”まで一年以上時間があるのに……なんで……?それにどうして、私の所に??
「………傑は元気?」
「「ッ!!?」」
傑……このまま、この二人について行って、今、傑を止める?止めれるの?このまま着いていけば私は呪詛師として殺される……か……悟が殺しに来てくれるかな?
「……目的は何?」
「話は早そうね……じゃーーーー」
「オイ、話はオワリダ……ヤバいのがクル……行クゾ!」
「ッ!!?ちょ、待っ………」
……傑……あの二人を送り込んできたって事は、私の立ち位置を確認したの?私は…………ッ!!?
「……、いい度胸だね?僕から逃げるなんて?ゼーンゼン、気付かなかったよー!で、さっきのお二人さんは仲間?お前、やっぱり呪詛んちょ?」
「仲間にボロボロにされてたら私、可哀想じゃん……知らない……どっかの呪詛んちょ……堀部の関係じゃない?めちゃくちゃ強かったけどね?」
二人が逃げた後、背後に悟が現れた……片腕を取られ軽く拘束されて、何も知らないと嘘を付いた……前世の記憶も曖昧だしね……ごめんね、悟……。