第2章 高専
漸く悟の腕から解放され、悟の説明に納得できる訳もなく頭に手を置き、ニコニコと上機嫌なまま起きあがり、見下ろしてくる悟を睨みつけた……。
「理解できる訳ないでしょ!!それに五条と生活なんて真っ平ごめんだわ!今日、夜蛾に話つけてくる!高専寮で十分!監視下置くなら部屋に結界でも何でも貼れば良いでしょ!!」
「……そこまで言われると、僕、傷ついちゃうんだけど……僕、の事、好きだから、お前がどれだけ嫌がっても許可はしないよ?そー言う事でヨロシク!!ほら、準備して!とりあえず、今日は高専内案内してあげる〜!」
「ッ!!ちょっと待って……案内なんかして貰わなくても高専内なんて分かってるッ!!それに私にだってやる事がーーー」
「、今、無職なのに?」
「ッ!!?そ、それは五条が勝手に………はぁ……ダメだ……頭痛い……」
完全に悟のペースにハマってる……それにさっきから、“好き”って連発されてるんだけど意味が分かんない……気にしてないフリしてるけど、人の心を乱さないでよ……それに悟と一緒にいると調子が狂う……しっかりしなきゃいけないのに……。
「……分かってると思うけど、暫くは僕と一緒に行動してもらうよ?まだ、お前がどちら側の人間か、分かってないからね?」
「あっそ……監視は好きにしてくれて構わない……でも、呪術や呪詛師に関する以外の私の行動に干渉しないで!!それに私が居たら彼女や彼女もどきも呼び込めないでしょ?誤解も面倒臭い以外何もないから……五条、アンタ、昔からモテるんだからさ、簡単に部屋に女連れ込むの辞めーーーーッ!!?」
「俺、部屋に女連れ込むの、が初めてだけど?それに、さっきから俺、言ってるよね?が“好きだ”って……ねぇ、知ってた??俺、高二の時からお前の事が好きだったんだよ……お前が傑が好きだって分かっててもね?俺、しつこいよ?お前が嫌がっても追いかけるから……」
………私が悪いの??だって、悟が女の子と遊んでるの知ってるし……高二の時って……そんな素振り無かったじゃん……しかも、私が傑が好きだって………訳わかんない……突然、私の言葉を遮る様に押し倒され、昔の荒々しい言葉遣いで言うだけ言って部屋を出た悟に困惑しながら気持ちを整理する様に目を固く閉じた。