第2章 高専
久しぶりにゆっくり眠れた気がする……硝子に話せたからかな……何の警戒もせずに眠るって本当に久しぶり……目が覚めてからは、いつ存在を知られるかとか、誰かから狙われないかを意識してたから……天元様の結界内だから安心出来るのかな……?
「……ん……」
朝日がカーテンの隙間から差し込み、徐々に意識が覚醒していく……目を開くと昨日見た景色とは明らかに違う天井と腹部に感じる明らかな重みに完全に目が覚めた。
「ッ!!?えっ!!?っ、なんで、え??」
「……ん………あ、起きた?……おはよ〜!なんか、僕、久しぶりゆっくり寝れた気がする!!」
重みの原因を探す様に横を見ると、横に眠る主の腕の重みと気付くと同時に、布団から見える筋肉質な胸元に上半身に何も身に付けてないことを悟った……余りの衝撃に言葉が出なかった……ダメだ……理解出来ない!
そして、主の目が開くと、吸い込まれそうなスカイブルーの瞳とぶつかり何事もない様に優しく微笑む姿に思わず、顔が紅くなるのを感じた……何で?私、昨日、硝子のとこに居たはずなのに!?
「な、な、な、なんっで!!?」
「んー、おはよう、〜!昨日、言ったでしょ、監視官は僕だって!」
「ッ!!だ、だからって、何で五条がここで寝てる訳?てか、私、昨日、硝子のとこに居たよね??あー、ダメだ!!理解出来ないっ!」
「えぇ〜っ!嘘でしょっ!!?昨日の夜の事も忘れちゃったの!?あんなに僕のこと求めてきたのに!!」
冷静を装いながらも頭の中はパニック状態!!この至近距離で悟の顔を見るのは心臓に負担がかかる!!しかも昨日の夜とか、全然分かんないし!!!とりあえず、この状態を抜け出そうと身体を動かすも、ガッチリと腕でホールドされており、更に顔が紅くなるのを感じた……。
「くくっ!、顔真っ赤!!さてと、困惑してるみたいだから簡潔に!僕は高専の寮には住んでないでしょー?今更、高専寮も嫌だし、女の子だから心配だし♡と言うことで、生活は僕の家でして貰いまーす!!」
ダメだ……頭痛い……理解不能……いや、五条悟という男は元々こんなんだったわ……今日、硝子のとこ行こ……コイツと生活なんて心臓が持たないよ!!