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【FF7】本編原作沿い

第1章 始まり


「ただいまー」
 家のドアを開けると、見慣れない人物が立っていた。
 またタークスが来たのかと思い身構えるが、どうやら違うらしい。
 ・・・いや、この服装は――――。
 エアリスが私に気付き、微笑みかけてくる。
「お帰りなさい、ミキ」
「・・・お客さん? 珍しいね」
 私は、エアリスの隣に立つ男性をジッと見つめる。
 金髪の髪。背中には大きな剣を担いでいる。
 そして・・・特徴的な、マリンブルーの瞳。
 その目を見たとたん、ハッとした。
 淡い青色の輝きを秘めた、特徴的な目――――。
 間違いない。
 彼はソルジャーだ。
「彼、クラウドっていうの。わたしのボディーガード」
「ボディーガードって・・・! やっぱり、一人で外に行ってたのね!?」
 エアリスは私の反応を見て、しまった、という表情を浮かべた。
 あれほど一人で出歩いてはいけないって言ってるのに・・・!
 私は腰に手を当て、厳しい表情でエアリスを睨んだ。
「ボディーガードを頼んだってことは、また彼らに追われたんでしょ? いつもいつも言ってるのに、どうして一人で出歩くの? 捕まったら何されるか分からないんだよ?」
「・・・ミキ、ちょっと過保護すぎ」
「そんなことないっ!」
 エアリスはシュンとした表情で、こちらを見つめた。
 私はため息をつく。
 ・・・エアリスは神羅の恐ろしさを知らないんだ。
 人間をただの実験サンプルとしか思わないような、宝条みたいなやつがいることを知らないんだ。
 ・・・絶対に、エアリスを神羅に渡してはいけない。
「ミキ、帰ってたのかい?」
「母さん・・・」
 台所から母さんが姿を現した。
 私は買い物袋を手渡しながら、抗議の声を上げる。
「何でエアリスを止めてくれなかったの? また危ない目に遭ったみたいじゃない」
「・・・まあ、あんたの気持ちも分かるけどね。でも、今日はクラウドさんがいてくれたから大丈夫だったそうじゃないか。そんなに怒らなくても・・・」
「そういう問題じゃない!」
 私は再びため息を吐く。
 二人は悠長すぎだ。
 エアリスも、何度もタークスに追われて危ない目に遭ってるのに、どうしてこんなに平然と外を出歩けるのだろう。
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