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【FF7】本編原作沿い

第2章 ふたりのソルジャー


 エアリスに気付かれないように家を出たミキは、ほっと息をついてからクラウドに目を向けた。
「ここから七番街へは六番街を通って行くの。六番街にはモンスターも出るから、心の準備をしておいて」
「ああ」
 彼は一言、そう返してきただけだった。
 私は六番街へのゲートに向かって歩き出す。
 時間が時間なので、辺りに人の姿は全く無かった。
 不気味なほど静まりかえった道路に、私とクラウドの足音だけが響く。
「・・・あんたとエアリスは、どういう関係なんだ?」
 唐突に、彼は尋ねてきた。
 私は少しだけ、彼の方に顔を向ける。
「姉妹よ。エアリスが私のお姉ちゃん」
「その割には似てないな」
 エアリスは栗色の髪に翡翠色の瞳。
 私は黒髪にマリンブルーの瞳。
 顔や性格も、全く違う。
 ・・・まぁ、それも当然なのだが。
「あなたこそ、どうしてこんな所で迷子になってるの? ソルジャーなんでしょ?」
「元、ソルジャーだ」
「元?」
 ということは、ソルジャーを辞めたんだろうか。
 ・・・なんだか不思議な人。
「じゃあ、今は神羅とは関係ないんだ」
「ああ。だが、なぜ神羅はエアリスの事を追っているんだ?」
「・・・」
 一瞬、答えるのを躊躇した。
 どこまで話していいんだろう。
 ・・・というより、彼に話してもいいんだろうか。
「タークスはエアリスのことを古代種と呼んでいた。何のことだ?」
 古代種。セトラ。
 タークスはエアリスのことをそう呼んでいる。
 私は肩を竦めた。
「さあ? 私もさっぱり。古代種が何なのか、聞いても教えてくれないし」
「よほどの理由がないと、タークスは動かない」
「そうらしいね。エアリスは神羅にとって、とても大切な存在。でも、それ以上のことは分からない」
「なぜ彼女が追われているか知らないのか?」
「そういうこと」
 私が知っているのは表向きの理由だけだ。
 確か、エアリスの協力が人類の繁栄に繋がるとか、何とかかんとか。
 古代種? セトラ? 人類の繁栄?
 馬鹿馬鹿しい。
 そんなこと言われて協力する人間がどこにいると思ってるんだろう。
「ほら、あそこ。あのゲートをくぐったら六番街だよ」
 そう言いながら、前方に見えてきた壊れかけのゲートを指差す。
「・・・ん?」
 そこに、誰かが立っていた。
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