第2章 ふたりのソルジャー
・・・邪魔しちゃいけない。
エアリスは彼に会ってから、明るくなった。
いつも家で楽しそうに彼の話をしてくれた。
今日のお弁当だって、彼のために慣れない手つきで作ったものだろう。
・・・邪魔しちゃ、いけない。
私が入り込む余地なんて・・・無いんだから。
ふと目を開けると、見慣れた天井が広がっていた。
―――ずいぶんと、懐かしい夢を見た。
あれは確か、『彼』と出会ってすぐの出来事だったと思う。
もう一人のソルジャー・・・クラウドが家に来たことで、昔の記憶が喚起されたのだろうか。
上体を起こしながら時計に目をやると、もう深夜も近い時間だった。
思った以上に眠り込んでしまったらしい
隣室で眠るエアリスを起こさないように、私はそっとベッドから抜け出した。