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先輩。【呪術廻戦】

第4章 きもち



「つまり俺で牽制したいってことね」
「うん、君みたいなハイスペックが近くにいることに感謝だね」

顔がいい 背が高い 金持ってる 喧嘩強い
性格以外全てにおいて完璧な五条
天は二物を与えずとか言うけどこの人物の前では全て嘘になるなと雪は思う

「早速だけど、次の日曜空いてる?」
「任務が入んなければ」
「よし、じゃあストーカーが無くなるまでよろしくね」

雪はそう言いながら手を出して握手を求める
「ジュースのお代にしては高すぎだろ」

五条もしぶしぶといったように、でも楽しそうにそれに応えた。



日曜日

「おっはよ悟くん」

「…悟?」

待ち合わせの時間、少し遅れてやってきた五条に雪は片手を上げて挨拶をする

いつもと違う呼び方に五条は訝しげに尋ねた

「だって今日は彼氏彼女だよ?名前呼びが妥当でしょ」

「そゆこと。じゃあ俺も名前で読んだ方がいい感じ?」

「別にどっちでもいいよ。正直名前呼びじゃないカップルなんてそこら中にいるしね。まぁ、名前で呼んだ方が向こうに伝わりやすいって思っただけ」

雪はそう言って自分の髪をいじり出す
そして壁に寄りかかっていた体をあげて五条の方に両手を広げる

「ところで今日は私服できたんだけど…ど?かわい?」

そう。今日の雪は私服で来たのだ
少し緊張したように五条に聞く

「いつも制服だから自分のセンスが信じられなくてさ。」

ヘラッと笑って一回転する雪

「あー、いいんじゃね?」
「適当!」

首に手を当てて面倒くさそうに言う五条に雪は叫ぶ
まぁ、あの五条が素直に「かわいい」と言うとは思えない。ダサいわけではないんだろう

雪は心の中で無理やり1人で納得する

「なにボーとしてんだよ。いくぞ雪」
「えっ、あ、うん。」

いつの間にか名前呼びになってる五条に少し動揺しながらも雪は五条の横に歩く

「ちなみに行く場所とか決めてんの?」

「もっちろん。まずは何か食べよ」

時刻は1時。お互い何も食べずにここまで来たのだ



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