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先輩。【呪術廻戦】

第3章 不思議な人



先輩はパチンと指を鳴らした
「何当たり前のこと言ってんの」
俺は呆れながら言う
先輩は明らかに嫌そうな顔をして「へーへーそーですねぇ」と棒読みで言った

「ま、ありがと。助かった」

何故か上から目線
俺はイラッときながら先輩の頭を人差し指で軽く押す

「俺が来なきゃ死んでたからな」
「重々承知しております…」
申し訳なさそうにしゅんとする先輩をみて俺は満足した笑みを浮かべた

俺たちは森を歩いて傑たちの元へ向かう
そこで先輩が楽しそうな声を上げた

「あんな必死の形相して来てくれるなんてね。私好かれてるわー」
「……はぁ??」

照れたように頬に両手を当てる先輩に俺は声を上げた
そんな俺を見て先輩はウザったらしい笑みを浮かべて肘でつついてくる
「だって心配してきてくれたんでしょ」
「いや、んなわけ…」

そう言いかけて俺は言葉を止める
先輩が連れていかれた時、俺はなんて思った?

(死んで欲しくねぇ。先輩が死ぬのは嫌だ)

あの時のどうしようもない焦りがまた胸の中で広がっていく

「…っ」
「え?何その顔。なんで照れてんの??」

先輩は俺の顔を見て固まった
俺はその言葉にハッとして自分の頬を触る
熱い。
咄嗟に顔を逸らす
自覚してから更に顔が熱くなった

「ちょっと、えっ、微妙な空気にしないでよ!」
先輩が隣でそう叫んだ
チラッと横を見ると先輩も少し赤面していた

カラオケの時とはまた違う照れ方
どんどん新しい先輩の顔を知っていく

それを見て俺は少しづつ冷静になってきて
口角をあげて先輩に顔を近づける

「先輩も顔赤いけど?」
「なんなのお前!情緒どうなってんの!」

先輩は顔を隠して俺から目を背けた
それが面白くてなんだか可愛く見えて俺はしばらく先輩をいじりたおしていた





「なんか仲悪くなってない?」
「助けに行ったんだよね?」

その後、無事2人と合流したものの先輩は俺と距離を置いていた

「硝子ちゃん…アイツクズだよ」
「今更ですか。」
硝子の影に隠れながらそう言う先輩それに硝子は呆れたような様子をみせて俺を見る

「何したの」
「べっつにー」

俺は舌をだして目を逸らした












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