第4章 呪いと想い
紡side
休日はゆっくり出来ず、月曜日になってしまった。
梅雨も明けジメジメとした空気もジワジワとした空気に変わり一気に暑くなった。
立っているだけで汗をかきそうだ。
クーラーの無い教室では皆下敷きやノートを仰ぎ少しでも涼しむ方法を取っている。
所々「あちー」と項垂れる生徒も見かける。
僕の中学校ではクーラーが付いていた為、この暑さに慣れるのには時間がかかりそうだ。
「紡おはよー!」
稑くんが教室に入ってきて僕の元へ駆け寄る。
暑さ関係なしに元気な姿を見て僕も少し元気になる。
「おはよ、稑くん。暑いね。」
「暑いよねー。これからもっと暑くなるとか考えらんねー。」
今日は珍しく1人で登校してきたのか琉己くんの姿が見えない。
「今日は1人で来たの?」
「うん。琉己は少し遅くなるかも。」
「体調悪いとか?寝坊?」
「いや、そんなんやないよ。」
一体どうしたのだろうか。
稑くんの表情が少し曇った気がした。