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変態王子の恋愛管理

第1章 悪夢の始まり


確か昨日、ゼミの交流会だか親睦会だか、あって。
浴びるようにお酒を飲んだ、帰り道。
すごく気持ちがふわふわしてていい気分で夜道をひとり、歩いてた。
歩いてた。


のを、覚えてる。



「…………」


やばい、よねこれ。
血の気が引くあたしを、王子の視線が射抜く。
ご機嫌斜め。
と、ゆーことは。
やらかしたのはたぶん、あたしだ。
なら。


ここは素直に謝るべきとこ。



「ご迷惑おかけしてすみませんでした」



ベッドの上、土下座をしつつ頭を下げた。
しかもこの服あたしのじゃない。
スエットの上下は明らかにサイズが合ってないし。
これはきっと王子の服。

…………誰が着替えさせてくれたのかは、さておき。

介抱してくれたのならこの際いちいちそんなことで騒ぐほどこどもじゃないつもりだ。



「ご迷惑おかけした記憶あるの?」

「…………」


うう。
それ言われちゃうと、なかなか頭あげらんないのよね。



「まぁいいよ。俺もちょっと助かったし」
「?」
「ほんと覚えてないんだ。あんた良く今まで何事もなくここまでこれたね。当分酒やめたら」

返す言葉もございません。



「あ、のー。あたしの、服って…………」
「洗濯機の中。ゲロまみれの服でベッド寝かせたくないから、悪いけど勝手に着替えさせた」
「…………」


ほんとに。
何やってくれてんだよ昨日のあたし!!


「もう乾燥終わってんじゃない」

しかも乾燥かけてくれるとか。
何王子。
めちゃくちゃいい人じゃん。

「俺も一回寝るから。あんたも好きにすれば。まだまだ始発出てないし」

いい人!!
そりゃモテますよね。
めちゃくちゃいい人じゃん。
ってか家政婦とかいないじゃん。
王子自分で洗濯とかしちゃうんだなー。
まぁ部屋はウチなんかと比べたらめちゃくちゃ広いけども。
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