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変態王子の恋愛管理

第1章 悪夢の始まり





「…………そろそろ、やば」


「!!」



顔から余裕が、消えて。
息遣いが、変わった。


「…………っだ。やだ…………っ」



途端に、冷めていく思考。
戻る理性。


「逃げちゃ駄目だって」


腰を引けば。
ぐ、て両手で腰が引かれて。
押さえつけられた。


「…………っや、だ」


「そう?身体は違うみたいだけど」
「ちが…………っ」


違う。
駄目だ。
そうじゃない。
唇をぐ、て噛んで、から。


ゆっくりと口を開いた。



「…………ねが、おう、さき…………っ、やだ。ほんとに『それ』は、嫌。おねがい…………」
「…………まだわかんない?泣けば泣くほど興奮すんだよ」
「おねがい」



どうでもいい。


負けたくない、とか。
悔しさとか。
そんなのもう、どーでもいい。
身動きなんて取れなくて。
力だって絶対敵わない。
こんなのどー考えたって無理だ。


無理。
だから。


「行かない…………っ、から!!きょ、は、ずっとあんたといる、からぁ…………っ」


虚勢も強がりも。
いらない。
所詮、桜咲は男で。
あたしは女、なんだ。
その事実は変わらない。



「それだけは、やだぁ…………っ」





「…………っ」



ドクン、て。
なかで桜咲が、一際おっきく、跳ねて。
びくんて身体が、強張る。


瞬間。





「え…………」



あ…………。
これ。



つけて、る…………?



だって。
てっきりあたし…………。



「…………さすがに、そこまで鬼畜じゃない」






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